ryokatsu.dev

ポストロックって今どうなっているんだ?死んだのか?


音楽のトレンドは、前より追っていないので最近の傾向などは正直分からないけど、ふと「そういえばポストロックっていう単語あんま聴かないなー」と思い、自分なりにポストロックとは何だったのか?今後どうなっていくのか?を考えてみた。

ポストロックは、Wikipediaにも記事があるので詳しくはWikipediaを参照いただきたいが僕の解釈だと以下の条件が一つでも存在すればそれはポストロックと呼べると思う。

  • ギター・ベース・ドラムそれぞれを本来のロックサウンドとは違う目的で使用する(実験的である)
  • エレクトロニカ(電子音楽)の導入
  • 轟音、ノイズ、その他ヒップホップやジャズなどを取り込んだインスト曲(そして曲の時間が長い)

ポストロックの特徴として「曲が長い」「美しい」「静と動がはっきりしている」などがあると思う。

ポストロックというものを好んで聴くようになったのは大学生の時。当時バイトしていたスーパーで社員をしていた音楽好きの人からSigur Rósの「Agaetis Byrjun」を借りて聴いたことがきっかけだった。

Sigur Rósはポストロックを語る上で欠かせない存在であるのは、間違いない。ポストロックの傾向としては歌がないインストバンドではあるが、Sigur Rósは、ヨンシーの声が非常にノスタルジックな気持ちにさせてくれる。多分100回以上は聴いたと思う。

Agaetis Byrjun

Sigur Rós以外にもモグワイ、Godspeed You! Black Emperor、トータス、アルバム・リーフ、Explosions in the Skyとか色々抑えるバンドはいる。

日本だと

  • MONO
  • バンドと呼べるか微妙だがworld’s end girlfriend
  • toe

なんかが有名。

ポストロック自体は、遡ると既にビートルズの時代から実験的な音楽が存在していてホワイトアルバムの「Revolution 9」という曲はポストロックの原型だと思う。The Velvet Undergroundなどもそうで、特にセカンドアルバムの「Sister Ray」などは原型だ。

このことからポストロックという言葉が出始める前から既に実験的な音楽を試しているバンドは存在していたことが分かる。

パンクロックが出始めパンクが終息した時に出てきたポスト・パンクというジャンルもあるが、ダブ、ファンクなど本来のジャンルの領域を超えていることから、これもポストロックというジャンルに分類できるのでは?と思う。

後にジーザス&メリーチェインやMy Bloody Valentineといったシューゲイザーというジャンルが登場する。

これはポストロックというジャンルではないが、かなり近いジャンルではあることは間違いない。轟音で重厚感のあるギターでボーカルの声が、はっきり聴こえない感じなどはある意味実験的になっている。

My Bloody Valentineのケビンは日本の裸のラリーズのファンと公言しているが、この裸のラリーズというバンドは、60年代日本のアングラバンドシーンの帝王に君臨していたと思われる伝説的なバンドで、このバンドも凄まじい爆音ギターで客を圧倒していたとか。

全然世代ではないが、裸のラリーズはトップ10には入るほど好きなバンドだ。

Radioheadの「Kid A」「Amnesiac」などはテクノの重鎮オウテカの影響を受けたとトム・ヨークは語っている。

この2枚のアルバムもジャンルとしては、ポストロックでもありエレクトロニカでもあると思う。このエレクトロニカというジャンルも後にブログ化したい。

ポストロックという言葉自体が出てきたのは、90年代らしいがこれまでの歴史を振り返るとポストロックというのは、ビートルズの時代から既にあったというのが分かる。

2010年代は結構流行っていたと思っていてこの時代はモグワイなどを筆頭に色々なインストバンドが登場している。

では現在はどうなっているのか?確かに言葉は前より聴かなくなったなと思うし、確かに停滞はしている気がする。

理由としては上記で紹介している代表的なバンドが以前より目立って活動していないからだと感じていて、流行っていた当時に聴いていた人々も感じることだと思う。

これからポストロックに入門しようと言う人は果たしているのだろうか。。かつてのブリットポップが死んだ時のようにもう死んだのか。

ポストロックというジャンルは本当に幅広く扱われるので、上記のような重厚感のあるギターで美しく実験的な音楽が分離してそれぞれ違うジャンルが誕生して受け継がれていっているのではと思う。エモだったりハードコアだったり。

今後はアンチポストロックとしてポストロックを否定しつつ、新たに再構築した違うジャンルが生まれていくことを期待している。(既にあるのかも知れないけど)

本来のロックのジャンルというのは常にアンチテーゼをすることで作られていく歴史があることから新たなジャンルとして生まれ変わっていくのではと思っているし、既に今最先端にいるバンドも少なからずポストロックの影響を受けつつ 自らのバンドサウンドを作り上げていることと思う。

最後にポストロックが今死後だったとしても自分は、このジャンルが好きだし今後も聴き続けていく。