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モードレスデザインを読んだ


やった読み終わった。少しずつ読んでいき一ヶ月ほどで読み終えたので感想を書く。すでにModeless and Modalは、何度も読んでいるし、オブジェクト指向UIデザイン(OOUI本)も読了している。

ベストアルバム?ラストアルバム?

本書はとにかく分厚い。こういう分厚い本にあるあるなこととして読みきれない、読む前に難しいと思ってしまう。しかし、著者の上野さんの文章は、やさしくときに激しく書かれていて、読むのが楽しい。僕はこの本を読んでいるときにこれは上野さんの作品の集大成、音楽で言うベストアルバム?またはラストアルバム?というようなものを感じた。

哲学書?人文書?デザイン書?

どれにも該当すると思う。おそらく読書によって感じ方が全く違うのだろう。僕はこの本は哲学書だと感じた。様々な参考文献から、上野さんの考え方が綴られている。言葉のひとつひとつに付箋を貼っていくと気づいたら100枚ぐらい貼っていた。

道具論

本書の中でのキーワードとして「道具性」や「Verb→Object」、「ストロー化」、タイトルになっている「モードレス」などは、どれも抽象的にみえるけど、かなり実践的な内容だと感じる。この書籍はハウツー本のようなものでは一切ない。現場で使える〜みたいなTipsなどでもない。デザイン、いや世界の捉え方は、こうだよみたいなものをシンプルにまとめている本だなと感じた。

デザインとかUIとかそういう方法論みたいなものじゃなくて、道具を通じて世界との対話というかその道具が存在するために必要なことはなにかというのを考える営みが大事というのを学んだ気がする。

「道具の在り方は人間の在り方と表裏一体」という言葉は非常に良かった。

モードレス

「世界との対話」みたいなかなり抽象度高いことを感じながらも、実際読み進めていくと普段の身の回りレベルでの話も多く書かれている。これはOOUI本の中でも触れた内容もあるが、「確認ダイアログは使用者への責任転換である」やパワポとKeynoteの図形挿入の違いなどを例に出している。

モードというものが、生活の至るところにはびこっているのを再認識させられる。

自分事して考えると、1年前ぐらい前からCosenseを愛用しており毎日使っている。以前はNotionを愛用していたが、Cosenseに移行した理由は、今思えばNotionのモードが多すぎるからだったと感じている。構造化された整理よりモード切り替えがないハイパーリンクみたいなものをつなげていく方が、自分の中で良いと思ったからだ。その点では、最近話題?のObsidianやCosenseはモードレスだなと感じる。

まとめ

正直まとめるの無理。一度全部読んだ人と感想戦をして、再読するとまとめられるかも。